統合報告書2019

CFOメッセージ

みらかホールディングス株式会社 取締役 執行役 兼 CFO 北村 直樹みらかホールディングス株式会社 取締役 執行役 兼 CFO 北村 直樹

みらかホールディングス株式会社
取締役 執行役 兼 CFO
北村 直樹

改革の成果を出しつつ成長目的の投資を加速することで、さらなる企業価値の向上を目指します

CFOとして目指すもの

 当グループのCFOとして、私の責務は「企業価値を持続的に向上させること」であり、単に経理・財務を管理するだけでなく、財務面から企業価値向上を設計する責任者であると認識しています。企業が成長していくための種をいかにつくり、事業をいかなる方向に成長させていくか。そのために、ヒト・モノ・カネ・情報をどのようにマネジメントするのか。リスク管理体制の整備等も含め、CEOのビジョンを財務面からサポートするとともに、トータルな視点で経営の舵とりをしていきます。

財務方針について

 投資に関しては、これまで不足していた施設・設備の改善・更新等を目的とした投資を2019年3月期上期までに完了し、現在は成長を目的とした投資に軸足を移しています。特に、既存事業においては、売上拡大を目的とした投資、および合理化を目的とした投資に重点を置いています。そのなかで特記すべきは、2020年3月期から新ラボへの投資が本格的に始まる点です。また、合理化投資においては、AIやRPA(Robotic Process Automation)を含んだIT投資をはじめ、オペレーションの効率化を目的とした投資にリソースを振り向け、合理化のみならず製品・サービスの品質向上も同時に追求していきます。

 2019年3月期は、設備投資を目的とした借入、普通社債の発行等多様な資金調達を行いました。社債および借入による資金調達を行ったことで、結果的に加重平均資本コスト(WACC)は低減しています。新ラボの不動産(土地・建物)に関しては、コーポレート・ファイナンスではなく不動産ファイナンスで調達したことで、借入余力を大きく残した形にしています。

 財務規律についてはキャッシュ創出力に基づく管理が重要と考え、純有利子負債/EBITDA倍率を踏まえながら、適切な借入と多様な手法で成長投資を目的とした資金調達を行っていきます。なお、自己資本比率は50%を目安に維持する方針です。

連結貸借対照表 資産の部
連結貸借対照表 負債・純資産の部

重視する財務指標

 現中期計画の2年目は不本意ながら目標未達となり、進捗はかなり遅れていると言わざるを得ません。しかしながら、受託臨床検査事業に関しては、想定した計画には届かなかったものの、第4四半期の売上高は前年同期と比較して6%を超える成長を実現しており、ようやくエンジンが始動した手応えを感じています。この勢いを2020年3月期も継続していけるよう、適切な投資と施策の実行を継続していきます。

 臨床検査薬事業に関しては、2020年3月期は日本赤十字社への製品販売の契約終了が売上・利益に影響しますが、縮小均衡に陥らないよう収益拡大のための適切な投資を行うとともに、成長分野に人材を振り向け、成長を追求していきます。

 今後は既存事業をさらに強化するとともに、2021年3月期以降の業績伸長も見据えて、新規事業育成を本格的にスタートさせます。その際、経営が重視する指標としては、売上高成長率を第一に置き、そのうえでEBITDAベースでの利益改善動向を注視していきます。ROEに関しては、2019年3月期に5%を超えましたが、これを早期に10%超まで引き上げていく所存です。

 また、企業価値向上を目指すうえでの指標として、投下資本利益率(ROIC)も売上高成長率とともに重視しています。WACCを下げ、ROICを上げる。その差がEVA(経済的付加価値)スプレッドになるわけですが、このEVAについて、当社は本年においてもプラスのEVAを継続して生み出しています。2020年3月期はさらにEVAを積み重ね、企業価値の向上に注力します。

企業価値向上を目指すうえでの指標

株主のみなさまへ

 中期計画の目標に対して進捗が遅れている点については、経営陣として厳粛に受け止めています。ただ、CEOの認識と同様、改革の方向性は正しいと確信しています。会社の変革を目指す中期計画のもと、既存事業の強化と将来の成長に資する積極投資を行うなかで、グループ全体の意識変革も推進しており、ようやくその成果が出始めました。

 私は経営の一翼を担い、みらかグループを今までとは次元の違う価値を創出できる企業グループに成長させるべく、構造改革に取り組んでいく所存です。株主のみなさまにおかれましては、引き続きご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。

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